事務員美術鑑賞レポ ~現代アートをたどる夏~
こんにちは。8月は日本画の展示会ばかりをめぐっていた、
ルカノーズの事務DA員 内村です。
古文書や屏風ばかり見ていたわたくしが
レンジ先生「ルカノーズの事務員なのに現代アートを知らんとはなんだんでぃ」
と諭され、9月が始まるこの頃に現代アートを巡る旅に連れられました。
1.国立新美術館開館15周年記念 李禹煥 / ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション
乃木坂駅直結の国立新美術館。
事務員はイケメンを待たせてしまいました。
※写真撮影が一部を除きNGだったので、美術初心者事務員内村の拙いイラストでもってレポートいたします。
李禹煥についてはテレビか何かで鎌倉のアトリエの映像を見たことがある程度しか知らない事務員ですが、
レンジ先生は大学生の頃にお会いしたことがあるそうです。
「『先生の線はいかがなものか』みたいなこといって嚙みついたんだけどね~やっぱり怒られたよ」
そりゃそうでしょうよ……
そんな話をしながら入場して見えたのはなんと「岩」
絵じゃないやん。
先生、なぜ岩が置いてあるのでしょうか……
「岩の質感とか重さとかが直に伝わってくるでしょ」
「……俺は絵なんて描かなくても空気感伝えられるぜぇって感じですか」
「アートといえば、絵を一から描いたり、彫刻を粘土でコネコネ作ったりするものだったけど、特にこの時代あたりからは、何も手を加えないモノそのものの美しさが注目された時代なのだよ。まさに石の美とか、ザ・鉄!とか、、。」
岩のほかにも鉄板、組み合わさった木材、土や水など、「素材に還る」とでもいうような作品が多数。割れた石材の上をあるくとガチャガチャと美術館ではなかなか聞こえない音がします。
以前オープンカレッジでお送りした「リチャードセラ講座」や、ヨガ+現代アートコースのレッスン「ジョン・ケージ」回を思い起こさせます。
そう考えるとルカノーズはやはり現代アートをよく取り入れているんだな……しみじみ。
代表作『線より』『点より』がずらずらっと並ぶ室内はなかなか見ごたえがあります。
「ほらほら段々一筆書きじゃなくなってるじゃん~~~」
「昔は『日本人なら岩絵の具を使え!』って言ってたんだけどね。アクリルだね」
レンジ先生辛口です。(マイルドに修正してお届けしております)
「でもやっぱりこれだけの『線より』『点より』を一気に見れるとすごいね」
たしかにたしかに。日本画脳に染まった事務員は、岩絵の具を使っているせいか、カキツバタの屏風を見ているような大層な気持ちになります。
また、タイトルは同じ『線より』でも、日本画っぽい絵と、西洋的な雰囲気のものがあって面白いと思いました。
中庭?は唯一写真撮影OKなところ。
ベルサイユ宮殿にも同じ形のものが展示されたそうです、が……
「この鉄板が岩の力で支えられてる、この形に曲がっているっていう緊張感の表現だろうに、すでに地面に固定されちゃってるのがバレバレで、岩が単なる飾りになってるのはいただけないね」
……ええい、とにかく記念撮影じゃ!
李禹煥の時代に沸き起こった「モノ派」
時代とともにその傾向は変わっていきますが、やはり「絵を描く」「彫刻をつくる」という表現方法から打って変わった視線は、ルカノーズ事務員として心に刻まなければなりません。
レンジ先生が画集を購入しておりましたので、気になる方はご覧くださいませ。
(現在目黒校のみに置いてございます)
~事務員クイズ~
★展示作品の中に、縦の絵がまちがって?横になって展示されてたよ!
レンジ先生が思わず「あれっ?!」と。探してみよう!★
(画集にも縦展示用なのに横になった状態で載っていたので、もしかしてわざとなのかもしれない…??)
ブレイクタイムを挟み(美術鑑賞は集中力がいるのです)この後は2階の「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション」も閲覧。
※李禹煥を見ても割引はありません。トホホ
「青騎士」の時代からポップアートまで、ドイツにあるルートヴィヒ美術館展の作品をずらりと見ることができます。
ルカノーズもといレンジ先生が大好きな時代ですね!
レンジ先生は俺はわかってるぜと言わんばかりの速さで館内を巡っています。
ちょ、解説……
それなりに抽象表現主義のことも本で読んでいた(つもりだ)し、知っている作家の名前もずいぶん増えた事務員。
でもまだまだ先生に鼻で笑われるミスを多発です。
誤:モランディ → 正:モディリアーニ
誤:クーンズ → 正:クーニング
道のりは遠いぜ……。
まともにレポートで来ておりませんが、お土産屋さんが充実していたのは確認済。
事務員曰く「ザ・お菓子屋さんのおじさん」の写真つきクッキーがもう少し安かったら買いたかったな……。会場でぜひ探してみてください、「ザ・お菓子屋さんのおじさん」の写真。
後半へ~続く
コメント
コメントを投稿